カシス・リキュールはベリー系リキュールの中でも最人気、特に甘味のあるクレーム・ド・カシスは飲みやすくオススメ

カシス・リキュールはベリー系リキュールの中でも最人気、特に甘味のあるクレーム・ド・カシスは飲みやすくオススメ

カシス・リキュールを知る

最終更新日:2022年12月18日

カシス・リキュールはカシスの実を原料に造られるリキュールです。カクテルの材料として使われるほかロックで食後酒として飲まれたりします。

カシスは和名で黒すぐり(クロスグリ)と呼ばれ、ほぼ黒に近い紫色をした小さな実がたくさんなります。この実は、ビタミンCやアントシアニンを多く含んでいます。アントシアニンはその抗酸化作用が健康に良いと注目されたポリフェノールの一種です。 

古くからヨーロッパではカシスの実の薬効が知られており、ラタフィア・ド・カシス(Ratafia de Cassis:カシスの果実酒)と呼ばれるカシスを原料にしたリキュールが飲まれていました。

フランスのブルゴーニュ地方のディジョン市でルジェ・ラグート社の創業者であるオーギュスト・デニス・ラグート氏(Auguste-Denis Lagoute)が、1841年にディジョン市の特産のカシスを使ったカシス・リキュールを初めて商品化して大変な人気を集めたことで、近隣の各社でも同様に商品化され、広く流通するようになりました。

製造行程は、カシスの実を収穫後すぐに破砕しワインなどに浸漬のうえ数週間かけて熟成させます。その後、大量の砂糖を溶け込ませて調味し、ろ過、瓶詰めして完成します。 製造行程に蒸留の行程をふまないため、カシス由来の香味が生きているお酒ですが、開栓後は痛みやすいため密封のうえ冷蔵保存する必要があります。

アルコール度数

16 〜 20%

01カシス・リキュールの種類

クレーム・ド・カシス

「クレーム・ド・カシス」はカシス(黒スグリ)の実を原料に作るカシス・リキュールの中でも、EUのAOP及びフランスのAOCの規定に従い、1リットルあたり400g以上の糖分、15度以上のアルコール度数という条件を満たしていることを示す名称です。 

なお、AOPとは農業製品の品質や原産地を保証するためのEUの法律です。フランス語で「Appellation d'Origine Protégée(アペラシオン・ドリジーヌ・プロテジー)」の略で日本語では原産地統制呼称と訳されます。またAOCはAOPに相当するフランスの国内法で「Appellation d'Origine Contrôlée(アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ)」の略です。 

 

さらに「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン(Crème de Cassis de Dijon)」の表示があるものはブルゴーニュ地方コート=ドール地区のディジョン市で造られたクレーム・ド・カシスであることを示していますが、原料のカシスの産地については条件がありません。

また 「クレーム・ド・カシス・ド・ブルゴーニュ(Crème de Cassis de Bourgogne)」の表示があるものはブルゴーニュ地方のコート=ドール地区かソーヌ=エ=ロワール地区産のカシスだけで造られたクレーム・ド・カシスであることを示しています。 

「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン」は2013年に「クレーム・ド・カシス・ド・ブルゴーニュ」は2015年に、いずれもEUのIGを獲得しています。IGとは製品の生産地を保証するもので「Indication Géographique(インディケーション・ジオグラフィック)」の略です。

 

クレーム・ド・カシスの元祖は前述と重複しますが、1841年にフランスのオーギュスト・デニス・ラグート氏が、ディジョン市の特産のカシスを使って商品化したものです。この商品が大成功を収めたことから、ブルゴーニュ地方の酒造業者がこぞってクレーム・ド・カシスを作るようになりました。 

クレーム・ド・カシスの銘柄ピックアップ

ルジェ・クレーム・ド・カシス

ルジェ・カシスはクレーム・ド・カシス・ド・ディジョンです。1841年からつくられているカシス・リキュールの元祖で、カシス・リキュールの定番といえます。

ルジェ・ラグート社がリキュール作りに使うカシスは、すべてフランス産で、数あるカシスの品種の中から選び抜かれた「ノワール・ド・ブルゴーニュ種」と「ブラックドーン種」のみを厳選使用しています。

その厳選された良質のカシスを約6週間から8週間もの時間をかけてゆっくりと浸漬して作られます。また、人工的な保存料や添加物を一切使用せず、カシス本来の味わいと風味が最大限に活かされています。

度数
20%
生産地
フランス
製造元
ルジェ・ラグート社

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