ブランデー

ブランデーを知る

最終更新日:2022年7月31日

ブランデーはブドウなどの果実を発酵、蒸留して造ったお酒です。果実由来の芳香と樽熟成によって生まれるまろやかな味わいが特徴です。 一般的にはブランデーといえばブドウから造った「グレープ・ブランデー」のことを指すことが多く、果実全般から造った広い意味でのブランデーを意図して指す場合には「フルーツ・ブランデー」と呼びます。 また、果実酒を造った際の搾りかすを発酵、蒸留させて造ったブランデーを「かすとりブランデー」と呼びます。

アルコール度数

40 〜 45%

01ブランデーの種類

グレープ・ブランデーの代表的なものに「コニャック」と「アルマニャック」があります。いずれもフランスの生産地名に由来していて、これらの呼称は法律で厳密に管理されており、コニャック、アルマニャック以外のフランス産ブランデーは「フレンチ・ブランデー」か「オー・ド・ヴィー・ド・ヴァン」と呼びます。フランス以外の国のものは単に「ブランデー」と呼びます。ワインの生産国ではおおむねブランデーも造られています。

フルーツ・ブランデーは原料となるフルーツによって多様な種類があります。リンゴが原料の「カルヴァドス」、さくらんぼが原料の「キルシュ」(フランス産)「キルシュワッサー」(ドイツ産)、いちごが原料の「フレーズ」、木いちごが原料の「フランボワーズ」、西洋なしが原料の「ポワール」、バイオレット・プラムが原料の「クエッチュ」などがあります。

かすとりブランデーはワインの搾りかすが原料の「マール」(フランス産)、「グラッパ」(イタリア産)が代表的です。

02ブランデーの起源と歴史

ブランデーに関する最古の記録は、13〜14世紀のスペインの哲学者ラモン・リュイによる錬金術に関する文献です。彼の師匠だったスペインの医者・錬金術師のアルノード・ヴィルヌーブはワインを蒸留したお酒を造って「アクア・ヴィテ」と名付けました。これは、ラテン語で「生命の水」という意味で、当時ヨーロッパに蔓延していた黒死病(ペスト)にかからなくなると信じられていました。
ちなみにヴィルヌーヴはリキュール(蒸留酒から造った混成酒)の祖でもあります。
ブランデのー主要生産国はフランスですが、恐らくスペインで発祥したものが15世紀までの間にフランスへ伝わったものと考えられます。フランス語ではアクア・ヴィテはオー・ド・ヴィー(Eau de vie)といい、現在でもその名前が残っています。

オー・ド・ヴィーの生産が本格化したのは 17世紀頃のことで、当時盛んだったフランスとオランダとの間のワイン貿易がきっかけでした。オランダの貿易商が一度に運べるワインの量を増やために、蒸留して濃縮した状態で運んで、水で戻す方法を思いつきました。
同じ頃、フランスのコニャック地方はボルドー地方などと比べてワインの品質に恵まれず、叩き売り状態にありました。しかし、蒸留することで上質なお酒に変化することが判明して、「ヴァン・ブリュレ」と名付けました。これがブランデーの語源で、焼いたワインという意味です。
オランダ商人達は「ヴァン・ブリュレ」を競って輸入するようになりました。そしてオランダ語に直訳した「ブランデウェイン」の名前でヨーロッパ諸国に輸出しました。
イギリスでは英語で「ブランデー」と呼ばれて、呼び名として世界に定着しました。

ブランデー全般

チェリー・ブランデー

アプリコット・ブランデー

コニャック

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