アルコール度数
31°〜32°
- 辛口
マティーニのエピソード
マティーニは材料のジンとベルモットの混合比率や銘柄を変えることで様々にこだわりの味を楽しむことができるのが魅力のひとつです。
古くはジンとベルモットの割合が2対1だったのが20世紀半ば以降5対1、8対1とジンの量を増やしたよりドライ(辛口)なレシピへと変化していきました。現在「マティーニ」と言えばジンとベルモットの割合が3対1〜4対1程度とされていて、これよりジンの量を増やしたものを「ドライ・マティーニ」さらにジンを増やしてベルモットを数滴垂らす程度のものを「エクストラ・ドライ・マティーニ」と呼んでいます。
また、ベルモットの種類を変えたり、ベース酒をジン以外に変えたりして無数に派生したバリエーションがあります。ベルモットの種類を変えたバリエーションとしてはドライ・ベルモットをスイート・ベルモットに変えた「スイート・マティーニ」、ドライ・ベルモットとスイート・ベルモットを半分づつ使った「ミディアム・マティーニ」、ベルモットではなくモルトウイスキーを使った「スモーキー・マティーニ」などがあります。またベース酒の種類を変えたバリエーションとしてはウォッカを使った「ウォッカ・マティーニ」、テキーラを使った「テキーラ・マティーニ」、焼酎を使った「チュウティーニ」、日本酒を使った「サケティー二」などがあります。
なお、マティーニにオリーブを飾るようになったのは、その昔にパーティー会場などで古くからの通常のマティーニとドライ・マティーニとを区別できるようにするために、マティーニにはチェリーをドライ・マティーニにはオリーブを入れるようになったのが始まりと言われています。このオリーブの食べどきに決まりはなく、飲む前でも飲んでいる途中でも飲んだ後でも、いつ食べてもよいものです。
マティーニの起源は諸説あって定かではありません。一説には「マルティネス・カクテル」(Martinez)というクラシック・カクテルが原形とされています。「マルティネス・カクテル」の起源も諸説あり定かではありませんが、19世紀後半の様々なレシピ本に載っています。また一説には材料の1つであるベルモットのブランド「マルティーニ・エ・ロッシ(Martini & Rossi)」の名前が由来とも言われています。また19世紀後半にボストンのバーでバーティンダーをしていたマルティネス氏(Mr. Martinez)が作ったという説や、1910年にニューヨークのニッカボッカホテル(The Knickerbocker Hotel)のバーテンダーだったマルティーニ氏(Mr. Martini)が作ったという説などがあります。