キュラソー(オレンジ・リキュール)

キュラソー(オレンジ・リキュール)を知る

最終更新日:2021年6月20日

キュラソーとは、オレンジの果皮をスピリッツに漬けて蒸留して甘味を加えたリキュールです。オレンジ・リキュールとも呼ばれます。オレンジ由来の独特の苦味、甘味を、爽やかな香りが特徴です。薄くそいだオレンジ果皮を使って作るのが一般的で果汁や果肉を使うのは例外的です。

果実系リキュールの代表的存在であり、果実系リキュールの元祖と言われています。

もとは食後酒として飲まれていましたが、現在はカクテルの副材料として使われることが多いです。ベースのスピリッツとジュースをつなぐ役割を担っています。また、製菓用としても多用されます。とくにパウンドケーキやフルーツ系のお菓子に上品な香りとまろやかな味わいを付けることができます。

アルコール度数

40%

※ 当サイトに登録されている銘柄の度数をもとにしています。

01オレンジ・キュラソーの種類

キュラソーは無色透明のホワイト・キュラソーと琥珀色を帯びたオレンジ・キュラソーが代表的です。また、ホワイト・キュラソーに色素を添加したブルー・キュラソー、レッド・キュラソー、グリーン・キュラソーなどがあります。色付きのキュラソーはカクテルの色付けの材料として使われることが多いです。

ホワイト・キュラソー

フランスの「コアントロー」に代表される無色透明のキュラソーです。ホワイト・キュラソーの中でも甘味を抑えたものは3倍辛いと言う意味で「トリプルセック」と呼ばれます。これは元はコアントローの商品名だったのがこの種のキュラソーのジャンル名として定着したものです。

コアントロー

1875年にフランスのコアントロー社が生み出したホワイト・キュラソーで、適度な甘みとスッキリとした柑橘香味が特徴です。

オレンジ・キュラソー

「グラン・マルニエ・コルドン・ ルージュ」に代表される琥珀色を帯びたキュラソーです。色素を添加して作られる他の色付きのキュラソーと異なり、樽熟成によって色が付いたものが多いですが、カラメルなどで色味を調整したものもあります。樽熟成しているため他の色のキュラソーとは味わいが異なります。

グラン・マルニエ・コルドン・ルージュ

1880年にフランスのアレクサンドル・マルニエ・ラポストールにより生み出されたオレンジ・リキュールです。コニャックの新酒をベースにビターオレンジを漬けて蒸留した後、オーク樽で熟成させて作らレます。オレンジの香りとまろやかな香りが特徴です。

ブルー・キュラソー

オランダのボルス・ディスティラリーズ社がつくった「ボルス・ブルー」に代表される青色のキュラソーです。 

02キュラソーという名前の由来

キュラソーを最初に作ったのが誰かは定かではありません。オランダのデ・カイパー社という説や同じくオランダのボルス社という説などがあります。いずれにせよ17世紀後半頃にに南米ベネズエラ沖のオランダ領キュラソー島に生えていたララハというビター・オレンジの果皮を本国に持ち帰ってリキュールを作ったことからキュラソーと名付けられ、それがオレンジの果皮を使って造ったリキュール全般の名称となりました。

なお、ララハはキュラソー島がスペイン領だった16世紀にスペインの探検家が本国セビリア産のオレンジを持ち込んだのが原型です。ララハの果肉は苦くて食用に向きませんが、果皮は香りの良いアロマオイルを抽出することができることが発見され、それがリキュール作りに使われたのです。

それまでは、リキュールといえば薬草や香草を漬け込んだものだったため、果物を漬け込んで作られたキュラソーは革新的で、以後さまざまな果物を使ったリキュールが作られるようになっていきました。

キュラソー(オレンジ・リキュール)全般

ブルー・キュラソー

ホワイト・キュラソー

コアントロー

オレンジ・キュラソー

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