アルコール度数
17°〜18°
- 甘口
ミリオン・ダラーはジン・ベースのショート・カクテルです。ミリオン・ダラー(Million Dollar)とは英語で「100万ドル」という意味ですが、豪華で素敵な意味合いがある言葉です。縁起の良さから結婚を祝うカクテルとしても知られています。
横浜のホテルニューグランドの前身である横浜グランドホテルに支配人兼バーテンダーとして招かれたルイス・エッピンガー(Louis Eppinger)よって作られたカクテルです。横浜生まれとされるミリオン・ダラー、ヨコハマ、バンブー、チェリー・ブロッサムは横浜4大カクテルと呼ばれています。
ミリオン・ダラーの材料
#ジン- ドライ・ジン 45ml
- スイート・ベルモット 15ml
- パイナップル・ジュース 15ml
- グレナディン・シロップ 1ティー・スプーン
- 卵白 1個分
- パイナップル 1片をお好みで飾る
- 氷 (シェーク時に使う)
ミリオン・ダラーの作り方
- 材料をよくシェークしてソーサー型シャンパングラスなどミディアムサイズのグラスに注ぐ。
- グラスによく冷やしたカットパイナップルを飾る。
ミリオン・ダラーのエピソード
ミリオン・ダラーはルイス・エッピンガー(Louis Eppinger)よって作られたカクテルですが、アメリカにあったホテルの名前から付けたという説があります。エッピンガーの作ですが、広く知られるようになったのは浜田晶吾氏の功績があります。
エッピンガーのもとで修行した浜田晶吾氏が、1922年に開業した東京會舘にチーフバーテンダーとして迎えられ、そこで開催された結婚披露宴でこのカクテルを提供した際に好評を得たそうです。1923年に発生した関東大震災により横浜グランドホテルも東京會舘も閉業してしまいましたが、その後に浜田氏が移籍した銀座のカフェ・ライオンでもミリオン・ダラーは好評を博しました。
カフェ・ライオンの常連客だった小説家の菊池寛は文藝春秋社を創業していましたが、1926年に「酒ならばコクテール(カクテル)、コクテールならばミリオンダラー・コクテール、雑誌ならばわが文藝春秋」という広告文を読売新聞に掲載するほどこのカクテルを気に入っており、当時ミリオン・ダラーが人気であったことがうかがえます。
その後、1930年に編纂されカクテルブックのバイブルとも呼ばれた「サヴォイ・カクテルブック」にも掲載され、世界的にも知られるカクテルになりました。