スパークリング・ワインを知る
スパークリング(sparking)とは「泡立つ」という意味の英語で、炭酸の発泡があるワインを総じてスパークリング・ワイン(Sparkling wine)と呼びます。
スパークリング・ワインもスティル・ワイン同様に白や赤やロゼなどの色がありますが、ほとんどは泡立ちが見えやすい白で造られます。アルコール分はスティル・ワインと同様で8~14%ほどです。
スパークリング(sparking)とは「泡立つ」という意味の英語で、炭酸の発泡があるワインを総じてスパークリング・ワイン(Sparkling wine)と呼びます。
スパークリング・ワインもスティル・ワイン同様に白や赤やロゼなどの色がありますが、ほとんどは泡立ちが見えやすい白で造られます。アルコール分はスティル・ワインと同様で8~14%ほどです。
OIV(国際ブドウ・ワイン機構)の規定ではスパークリング・ワインとは「20℃の気温における炭酸ガスの圧力が3.5bars(バール)(およそ3.5気圧)以上、250ml以下の小容量瓶の場合は3.0bars(およそ3気圧)以上の炭酸ガスを有するワイン」と規定されており、それよりも炭酸ガスの圧力が弱いワインはセミ・スパークリング・ワイン(Semi-sparkling wine)として区別されます。
なお日本の酒税法では「20℃におけるガス圧が49kPa(キロパスカル)(およそ0.5気圧)以上の炭酸ガスを有する酒類」が発泡性を有する種類と規定されていますが、アルコール度数10度未満であれば「発泡性酒類」の内の「その他の発泡性種類」10度以上であれば「醸造酒類」の内の「果実酒」に分類されます。
ワインの主要生産国には、スパークリング・ワインを指す独自の言葉があります。フランスではヴァン・ムスー(Vin Mousseux)、スペインではエスプモーソ(Espumoso)、イタリアではスプマンテ(Spumante)、ドイツではシャウムヴァイン(Chaumwein)と呼ばれています。それ以外の地域ではスパークリング・ワインと呼ばれています。日本語では発泡性ワインとも呼ばれます。
なお、スパークリング・ワインの中ではシャンパンが特に有名なためシャンパンが発泡性ワイン全般の呼び名だと誤解されている場合がありますが、そうではありません。シャンパンにはフランスのシャンパーニュ地方で生産されたブドウだけを使って定められた製法で造られた銘柄にのみ認められた呼称です。フランスのシャンパン以外では、スペインのカバ、イタリアのフランチャコルタ、ドイツのゼクトが有名です。
なお、一般的に販売されているスパークリング・ワインのガス圧は5〜6気圧ほどあります。
発泡性ワインの総称 | 特に有名な個別のブランド | |
---|---|---|
フランス | ヴァン・ムスー(Vin Mousseux) | シャンパン(シャンパーニュ:Champagne) |
クレマン(Crémant) | ||
スペイン | エスプモーソ(Espumoso) | カバ(Cava) |
イタリア | スプマンテ(Spumante) | フランチャコルタ(Franciacorta) |
オルトレポー・パヴェーゼ・メトード・クラシコ(Oltrepo Pavese Method Classico) | ||
ドイツ | シャウムヴァイン(Schaumwein) | ゼクト(Sekt) |
その他各国 | スパークリングワイン(Sparkring Wine) |
フランスのシャンパーニュ地方で造られているスパークリング・ワインで、特定のブドウ品種を使って伝統的な発酵方式(シャンパーニュ方式)で造られているもののみに認められている呼称です。
フランスのシャンパーニュ地方以外の指定地域で、特定のブドウ品種を使ってシャンパーニュ方式で造られているもののみに認められている呼称です。
スペインで伝統的な発酵方式によって造られている高品質なスパークリング・ワインです。カバ(Cava)とは洞窟という意味のカタルーニャ語で、洞窟内で熟成させていたことからこの名前が付けられました。
北イタリアのロンバルディア州東部のフランチャコルタ地域で伝統的な発酵方式によって造られているスパークリング・ワインです。1995年にイタリア最高格付であるDOCGに認定されました。
北イタリアのロンバルディア州南西部のオルトレポー・パヴェーゼで伝統的な方式(メトード・クラシコ)によって造られているスパークリング・ワインです。2007年にDOCGに認定されました。
ドイツで造られているスパークリング・ワインのうちEU圏内産のブドウを使っているものがゼクト(Sekt)と呼ばれています。特にドイツ産出のブドウだけを使ったものをドイチャー・ゼクト(Deutscher Sekt)と呼びます。また、伝統的方式(シャンパン方式)で造られているゼクトはフラッシェンゲールング(Flaschengärung)と呼びます。
スパークリング・ワインの炭酸ガス圧が弱めのもの(一般的に3気圧未満)のものは区別しますが、スパークリング・ワインと同様に主要生産国で独自の呼称があります。フランスではペティアン(Pétillan)、スペインではヴィノ・デ・アグハ(Vino de Aguja)、イタリアではフリザンテ(Frizzante)、ドイツではパールヴァイン(Perlwein)と呼ばれています。それ以外の地域ではセミ・スパークリング・ワインと呼ばれています。日本語では弱発泡性ワインや微発泡性ワインとも呼ばれます。
弱発泡性ワインの総称 | 定義 | |
---|---|---|
フランス | ペティアン(ペティヤン)(Pétillan) | ヴァン・ムスーのうちガス圧が2.5気圧以下のもの |
スペイン | ヴィノ・デ・アグハ(Vino de Aguja) | エスプモーソのうちガス圧が3気圧未満のもの |
イタリア | フリザンテ(フリッツァンテ)(Frizzante) | スプマンテのうちガス圧が3気圧未満のもの |
ドイツ | パールヴァイン(ペルルヴァイン)(Perlwein) | シャウムヴァインのうちガス圧が2.5気圧以下のもの |
その他各国 | セミ・スパークリング・ワイン(Semi-Sparkring Wine) | 一般的にガス圧が3気圧未満のスパークリング・ワイン |